遮音性

■遮音性とは

遮音性とは、室外から室内へ侵入する音、室内から室外へ漏れる音をどれぐらい遮ることができるかを表す性能です。室外の騒音レベルから、ドアセットの遮音性能値を差し引いたものが、およその室内の騒音の大きさとなります。(人間の耳が感ずる音の大きさとほぼ同じ大きさで表示される騒音計で測定した場合。)

■遮音環境の目安

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断熱性

■断熱性とは

断熱性とは、熱の移動をどれくらい抑えることができるかを表す性能です。熱は、高温側から低温側に移動し、両側が同じ温度になったとき、移動が停止します。冷房や暖房を使用する際に、熱は、外気との間にある窓、壁、天井などを通して、対流、ふく射、伝導によって常に移動が行われています。断熱性は、熱貫流率(U値)を基準とした等級で表します。熱貫流率(U値)は、内外空気の温度差が1℃あるとき、1m²当たり1時間につき、何Wの熱が移動するかをいい、単位はW/(m²・K)で表します。熱貫流抵抗は、熱貫流率の逆数(R=1/U)で、単位は(m²・K)/Wで表します。
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■断熱性の等級

断熱性には、JIS A 4702:2021の規定により、下表の等級が決められています。

断熱性の等級表

耐風圧性

■耐風圧性とは

耐風圧性とは、ドアセットがどれくらいの風圧に耐えられるかを表す性能です。台風などの強風によって、ドアセットが変形したり、ガラスが割れたり、また戸が脱落することなどがないようにするために非常に大切な性能です。耐風圧性は、面積1m²あたりどれくらいの風圧に耐えられるかを基準とした等級で表し、風圧の単位はPa(=N/m²)で表されます。

■耐風圧性の等級

耐風圧性は、JIS A 4702:2021の規定により、右表の等級が決められています。

等級 最高圧力 判定基準
S-1 800Pa
  • 加圧中、戸の外れ及び破壊のないこと
  • 枠など、戸の周辺に接する部材において相対変位が15mm以下であること
  • スイングの両開きなどの召合せかまちは、変位がその部位に平行する方向の内のり寸法の1/70以下であること
  • 無目・方立がある場合は、そのたわみ率が1/100以下であること
  • 除圧後、開閉に異常がなく、使用上支障がないこと
S-2 1200Pa
S-3 1600Pa
S-4 2000Pa
S-5 2400Pa
S-6 2800Pa
S-7 3600Pa

気密性

■気密性とは

気密性とは、ドアセットの枠と戸のすきまから空気(すきま風)がもれにくい性能をいいます。冷暖房時の熱損失を少なくしたり、騒音の侵入を防いだり、また砂やほこりの侵入を抑えたりするために、気密性の高いドアセットが求められています。気密性は、面積1m²あたりどれくらいの空気がもれるかを基準とした等級で表し、空気のもれはm³/(h・m²)の単位で表されます。

■気密性の等級

気密性は、JIS A 4702 : 2021の規定により、下表の等級が決められています。

等級 気密等級線 判定基準
A-1 A-1等級線 該当する等級について、通気量がJIS A 4702:2021に規定する気密等級線を上回らないこと
A-2 A-2等級線
A-3 A-3等級線
A-4 A-4等級線
気密性

水密性

■水密性とは

水密性とは、雨を伴った風のときに雨水の侵入をどれくらいの風圧まで防げるかを表す性能です。水密性は、ドアセットが風雨にさらされた状態で面積1m²当たり、どれくらいの風圧まで雨水の侵入を防げるかを基準とした等級で表し、風圧の単位はPaで表します。

■水密性の等級

耐風圧性は、JIS A 4702:2021の規定により、右表の等級が決められています。

等級 圧力差の中央値 判定基準
W-1 100Pa 加圧中、次の状況が発生しないこと
(a)枠外への流れ出し
(b)枠外へのしぶき
(c)枠外へ吹出し
(d)枠外へのあふれ出し
W-2 150Pa
W-3 250Pa
W-4 350Pa
W-5 500Pa

面内変形追随性

■面内変形追随性とは

面内変形追随性とは、地震などの外力により枠に変形が生じても戸の開放が可能であるかを表す性能です。面内変形追随性は、片開きドアセットの高さ寸法に対する上下枠の面内変位の度合いで表します。

■面内変形追随性の試験方法

JIS A 1521に片開きドアセットの面内変形追随性試験方法が規定されています。試験方法は、ドアセットを取り付け、所定の面内方向から変位を与え、解錠および戸の開放ができるかを確認します。

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■面内変形追随性の等級と性能

JIS A 4702のスイングドアセットのうち耐震ドアセット(片開き)にのみ適用され、等級と性能(判定基準)が下表のように規定されています。

等級 面内変形角 判定基準
D-1 1/300rad
  • 対応する面内変形角において戸が90°以上開かなければならない
  • 加圧中に戸が開いてはならない
D-2 1/150rad
D-3 1/120rad

■HKT仕様(対震仕様)

ドア枠が変形し扉が傾いた場合、
扉と上枠のクリアランスが6mmあるため、扉幅823mmとすると、ドア枠の変形角1/137まで接触しません。また、エッジ部は側圧を受けた場合、弾性変形によって接触抵抗を軽減する構造になっています。

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■KTF仕様(対震&指はさみ防止仕様)

中心吊りのピボットヒンジを使用していますので、ドアと枠の間に指が入りにくいようになっています。もし、指が入った場合でも、ドアと枠のクリアランスを14mm取っていますので、大事故にはなりにくくなっています。また、下図に示していますように、KTF仕様は、その枠形状から、枠開口寸法=有効開口寸法になっています。

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